関東のアルバイト時給が「平均1000円超え」 もはや正社員のメリットない?
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景気回復で雇用状況が改善される中、アルバイトの時給も着々と上がっている。関東では平均時給が1000円を超えており、もはや正社員で働くよりも、アルバイトの方が割りがいいのではないかと思われるほどだ。
アルバイト求人情報サイト「バイトル」を運営するディップが、同サイトの求人広告に基づき集計したところ、2014年5月のアルバイト時給の全国平均は5円増えて961円。一番高かったのが関東地区で、前月比11円増の1003円となった。
ITエンジニアやテレアポは「時給1500円」
関東地区の状況を職種別に見ると、最も時給が高いのが「塾講師・家庭教師」で1556円、2位が「SE・PG・ネットワークエンジニア・運用」で1234円、3位「携帯・家電販売」で1220円などとなっている。
「軽作業・物流・建築・土木」(時給1020円)は、8か月連続で時給が上昇。スマホの普及でネット通販での買い物が増え、荷物をさばく軽作業の需要が高まっている。
関東地区のアルバイトの時給は2013年から伸びており、12月にはここ数年で最も高い1023円を記録。2014年に入ってからは992円から1010円の間で推移している。同社広報によると、景気回復によって求人が増加しており、関東や関西を中心に人材確保のために時給を上げる企業が相次いでいるという。
実際、求人情報サイトを見ると、時給のいいアルバイトがずらりと並ぶ。
東京・港区のあるIT企業では、ITエンジニアを時給1500円で募集している。しかも未経験者歓迎で「丁寧な研修」もあるという。1日8時間働けば1万2000円、月22日勤務で26万4000円になる。未経験のアルバイトにしては、いい待遇だ。
都内のコールセンターではテレアポ法人営業が「時給1500円以上」を掲げ、さらに「ヤル気次第で2200円以上+インセンティブ」としている。未経験者は最初時給1200円だが、翌月から1500円になり、月に26万円以上稼ぐことができるという。
正社員と引き換えに「サービス残業」強いられる人も
「月26万円以上」のアルバイトが続出する一方、正社員は雇用の安定と引き換えに、擦り切れるまで働かされているのが現状ではないだろうか。
厚生労働省の調査によると、2013年大学卒の初任給平均は19万8000円。常用労働者1000人以上の大企業でも20万2200円にとどまる。これに労働・社会保険の事業者負担が加わるので一概には言えないが、手取りはバイトより低くなるケースも多い。
さらに正社員の場合は、残業手当を伴わない時間外労働=いわゆる「サービス残業」を強いられる会社も少なくない。キャリコネの口コミには、ウェブ制作会社の20代後半の男性性社員からの悲痛な叫びが寄せられている。月給23万円で年収280万円だが、月のみなし残業は50時間。それ以上働いても、残業代は支払われない。
「残業する人が偉いという風潮があり、退社は早くても21時、病欠にもかかわらず強制的に出社させられている人もいました。スキルアップと割り切れば、まだよいかもしれません。泊まりやサービス残業が苦にならなければ、経験は積めると思います」
月給23万円を月の労働時間226時間で割ると、時給は1018円。サービス残業を断れば査定に響き、「そういうヤツはウチの会社に要らない」と言われかねない。
「正社員は将来の昇給の見込みがある」という見方もあるが、年功序列の会社では「働かない高齢者」を養うために昇給が抑えられ、いざ自分が中年になっても思ったようなレベルまで給与が上がらない可能性もかなり高い。
「リーマンショック以降、給料が全く上がっていない」と訴える正社員の口コミも多く見られる。人手不足で人材の取り合いをしている業界で、手厚い待遇でアルバイトとして働くのと、どちらがいいのか悩ましいという人もいるのではないか。
あと10年で消える仕事をオックスフォード大学が徹底調査。GOOGLEのCEOも同じこと言ってます。
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