「代わりはいくらでもいる」 近いうちに仕事がなくなるビジネスマンの特徴とは
2015年7月23日、「TeamSpiritファン感謝Day2015」
が開催され、GameBank・椎野真光氏、
テラスカイのジェイソン・ダニエルソン(厚切りジェイソン)
氏、ランサーズ・秋好陽介氏の豪華パネラー陣が登壇し、
日経BP社の大谷晃司氏をモデレータに
迎えパネルディスカッションを行いました。
「イノベーションを起こす働き方とは?」
をテーマに、クラウドソーシングの普及による働き方の
変化やグローバルから見た日本企業の問題点について
意見を交わしていきます。
本パートでは、クラウドソーシングにより
いつでも・どこでも・誰にでも仕事を依頼できる
環境が整いつつある今、仕事を失う可能性のある
ビジネスマンの特徴をジェイソン・ダニエルソン氏が
語りました。
日本の大学教育は意味がない
大谷晃司氏(以下、大谷):人を育てるって意味では、
米国の場合、初めから専門家志向で入ってくるっていうこと
だとすれば、人を育てないっていう意味ですか?
ジェイソン・ダニエルソン氏(以下、ジェイソン):
育てますけど、スタート時点がはるかに違いますね、日本とは。
もう何も知らない馬鹿だと思われないで、
結構そこそこできる人という前提で、
それよりさらに生かしていく教育ですね。
だから成長するスピードが全然違うと思います。
新卒として入って2年後にやってることを比べたら、
アメリカの新卒の2年経った人たちのが、
全然進んでいることをやってると思いますよ。
大谷:日本は、会社に入るって意識が非常に強いのかなと
思ってまして。例えばどこの大企業に入るとか。
例えば弁護士さんは弁護士って職があると思うんですけども、
普通に一般の会社員って、私もそうかもしれませんけども、
何かどこの会社に入りたいっていうのが初めにあって、
もう仕事のスタイルが全く違うのかなって気もするんです
けれども。
ワークスタイルって意味では、それが専門家志向で初めから
入った方と全く違うのかなと思って、そこら辺はアメリカって
やっぱり違うんですか?
[ad#co-1]ジェイソン:違いますよ。それだったら何で大学に行かない
といけないんですか。その4年間知識を辿って行って、
そのあと全部捨てて、もう1回教育を受け直すんですよね?
もう意味がない。4年間、ただ暇していたのと同じです。
大谷:大学は、ある意味職業訓練みたいなものだったり
するんですか?
ジェイソン:はい。大学で本当に働いてるのと全く同じような
ことをやらされて、それも進んでいるから、もうできてると
いう称号は、その学士号を取ったことですから、そのあとは
真面目に普通に仕事をやらされますね。
弁護士などの士業もクラウドソーシング化する
大谷:専門家を雇いたいといった場合、ランサーズさん
みたいな仕組みを使ったら、専門家って集まってくるもの
なんですか?
秋好陽介氏(以下、秋好):そうですね。今の日本のクラウド
ソーシングでいうと、エンジニアとかデザイナーとかライター
っていうのがメインなんですけど、アメリカのクラウドソー
シングだとそこをさらに超えて、まさに弁護士さんとか、
行政書士さんとか、そういったプロフェッショナルの仕事が
流通してるんですよね。だから日本もそうなっていくとは
思いますね。
大谷:ワークスタイルの話をしたいんですけども、仕事の
仕方という意味で、スペシャリストの方と、いわゆるワーカー
と違うような気もしていて、その辺ではゲーム業界って顕著
にそういうのがあると思うんですけども。
椎野真光氏(以下、椎野):そうですね。やはり今ゲームの
作り方自体は、一部のスペシャリストの考え方をいかに
映像であったりとかゲーム性に反映させること、ワーカーと
呼ばれている人の質とセットでクオリティが上がってくる
ものだと思ってます。
[ad#co-1]全体で言うと、ゲーム自体が、本当に規模感が大きくなってく
る。小さい規模感のコンテンツだと、本当にワーカーと、
ワーカーっていう言い方が正しいかどうかわからないですけど
も、言われたことを丁寧にこなすような方たちと、
あと本当にそのイマジネーションを最大化する人たちの、
垣根がないんです。
大きくなればなるほど、むしろそこを、きっちり整備を
しないといけないなっていうのが、今ゲーム業界で言うところ
の流れになってきていると思っています。
スペシャリストじゃない人は近いうちに仕事がなくなる
大谷:ワーカーっていうのは別にして、ある意味ロールが
はっきりしてきている気はするんですけど、ジェイソンさん、
その辺聞いてもいいですか?
ジェイソン:そうでしょう。仕事の定義に入ってないことは
だいたいやらないです。ワーカーという考え方も本当に間違っ
ていると思いますけどね。それが言われたことを考えずにやる
となると、その人がやる意味がないですね。代わりはいくら
でもいますし、できるだけ安くできる人を採用しようと
なります。
だから、そのスペシャリストではない人達は本当に危なくて、
仕事が近いうちになくなるはずなんですよ。誰でもできるよう
なことを言われたとおりにやってるだけですから。
蟻のような存在ですよね。
大谷:要するに、専門家でなくてもできる一般的な仕事って
いうのはどんどんコストも安くなってきて、
まさにクラウドソーシングでそういう人がいっぱい現れること
になったりもするんですか? 「これ、できます」
って手を挙げて、どんどん。
[ad#co-1]秋好:そうですね……。クラウドソーシングの中でもそう
いった簡単な作業をする部分もあるし、クリエイティブな
仕事をする部分もあるんですけど。特に簡単な仕事に関しては、
もう日本国内においてはあんまりクラウドソーシングは
融通しなくて、どちらかというと海外。
単純なデータ入力であれば中国の大連がそういうBPOの企業は
たくさんありますし、とてもじゃないですけど、
僕らでは受けきれないような単価でされている世界があるので。
アメリカのクラウドソーシングっていうのも、英語圏ですよね、
アメリカって。そうするとフィリピンとかインドにもの
すごい安いワーカーの人が仕事をしてたりして。
先進国っていうか、そこはある種クリエイティブというか、
今後はそこの仕事の勝負になってきますよね。
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